夏休みの自由研究

 夏休み真っ只中\(^o^)/。夏休みの宿題の中で、最も気に掛かってくるのは「自由研究」ですね。この時期、公共図書館は、多くのこどもたちに占領されます(^▽^;)が、それは図書館が1年の中で最も活気あふれる空気に包まれることを意味します。図書館側でも、自由研究コーナーを時限的に設けたり、子供たちの読書アイテムを増やしたり、大忙しです。(⌒∇⌒)

2012_Library_Work_1
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 一方、学校図書館はどうなっているのでしょうか? おそらく、夏休み中は基本的に「閉室」になっているのではないでしょうか。学校教育法では、「学校には、その学校の目的を実現するために必要な校地、校舎、校具、運動場、図書館又は図書室、保健室その他の設備を設けなければならない。(第1条)」とあり、学校図書館においても、「学校には、学校図書館を設けなければならない。(第3条)」と設置が義務づけられていますが、一般的に(一部の地方自治体を除けば)、「(司書教諭は)当分の間置かないことができる。」という附則があるからか(?)、適切に運営できている学校図書館は少ないように思えます。ましては、専任の司書もしくは司書教諭がいない学校図書室も従前たる状況ではないでしょうか?
 この背景には何があるのでしょう? 教育のあり方という本質的課題、予算等経済的課題、人事等制度的問題、学歴社会を前提にした受験戦争観等の構造的問題…など、いろんな視点を考えることができますね。問題なのは、それら各視点が複雑に関係し合うために、何か一つの制度を変更したり、導入したりするだけでは解決できない問題になっていることが、大きな問題ですよね。文部科学省においても、そのあたりの問題は認識しており、政策として関連補助金の増額等をしています。しかしながら、最新の現状調査の結果を概観すると、学校図書館に所蔵すべき標準図書数(学校図書館図書基準)を満たしている学校は、50%前後です(詳細は、こちらの
PDF)。φ(・・*)ゞ ウーン 。

MEXS_School_Library_Report_2011-1

 極論、学校教育における図書館が必要不可欠なインフラストラクチャで、それがなければ教育が適切に展開できないという国民的な「空気」がなければ、変化は期待できないかもしれません(命に関わるような喫緊の課題ではないですから)。そのための方法論に何があるのか、どうすべきかは、試行錯誤を通してしか見つからないかもしれません。
 ただ、夏休み中の公共図書館を眺めていると、普段の学校教育で活用されるべき学校図書館も、あんな風に賑やかにすることはできるのではと素朴に思ってしまうのです。地域によっては、公共図書館があまりにも遠隔地にあり、車がなければ訪れることすらできないエリアもあります。そのような場合、それぞれの「学区」にある学校図書館が本来の図書館としての機能を果たすことができれば、分館を新たに建築しなくても、簡単に図書館ネットワークを構築することができるでしょう(すいません、あくまでも理屈上のお話です…(^▽^;))。学校図書館は、多くの可能性を持った施設なのです。
 まとまりのない話で恐縮ですが、あくせす・ぽいんとによる学校図書館への支援は、これからもずーっと続いていきます。