カンボジアスタディツアー報告

 あくせす・ぽいんとの学生ボランティアのゆっぴーこと鷲野有花さんが、2011年度のカンボジアスタディツアーに参加しました。以下、その報告です。\(^o^)/

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カンボジアスタディーツアーに参加して(レポート:鷲野有花)
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 2012年2月19日から29日まで、フォトジャーナリスト安田菜津紀さんのカンボジアスタディーツアーに参加してきました。10日間、カンボジアの歴史や農村の現状を学び体験するというツアーでした。毎日さまざまなNPOを訪れたり、ポル・ポト政権時代を経験した人からお話を聞いたりしました。

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 カンボジアの人は基本的に笑顔で陽気で、日本人を見たら「味の素ー!」と声をかけてくるような人々です(カンボジアでは日本の味の素が市場で普通に売られています)。しかし、30年ほど前のポル・ポト政権時代に100万人以上の大虐殺が行われた国でもあります。わたしは帰ってきた今でも、その残酷な歴史とわたしが見た人々の笑顔とのギャップに驚きます。カンボジアの人々の笑顔は大人でも本当に無邪気でした。
 カンボジアのタイ国境付近の農村で自らも暮らしながら地雷除去活動をおこなっている高山良二さんは、本当の支援とは何かを教えてくださいました。高山さんは元自衛隊員で、その時の経験を生かして村人をディマイナー(地雷除去を専門に行う人)として育て、自分たちで地雷を撤去させる「住民参加型」の支援活動をおこなっています。
 カンボジア人は元来「あればあるように、なければないように」という精神を持っています。なので、たとえば井戸があれば川に水を汲みにいかずに済むのに、その井戸を保つ努力をしようとしません。あればあるでいいけれども、なければないでいいからです。カンボジアでは、地雷除去が社会問題化していますが、その精神性から、地雷の除去も進まないので、地雷の被害は現実に今もまだあるのです。
 そこで高山さんは、何か問題が起きた時でも村人自身に決めさせます。高山さんが進言をすればすぐ解決することでも、あえて何も言わないのです。そうして地道に見守り、少しだけ助言をして、徐々に習慣を変えさせる。そんな高山さんの考え方に、私は本当の支援の難しさを考えさせられました。自分の自己満足ではない支援は、本当に難しいと思いますが、それを追究していくことはできるのだなと思いました。

 また、プノンペン郊外のスラムで移動図書館事業をおこなうNPOの見学もさせて頂きました。道の端でブルーシートに座り紙芝居に熱中する子供の顔の輝きを私は忘れられません。文字も読めない子供が夢中で絵本をめくる姿は、今思い出しても胸が熱くなります。物語や絵で感性を刺激することは、人間の基本的な欲求なのだなと感じました。

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 帰国したあと、わたしたちが普通に生活できていることの幸せさをすごく感じました。そんな住むところも食べるものも困らない私たちが、もっと世界のことを学んだら、少しでも格差を減らせるように行動できるのではと思います。

 東北の震災からも1年が経過しました。1年という区切りは何の意味も持ちませんが、もう1年経ったのかと驚きます。まだまだ復興はできていないと思います。ひとりひとりが自分のできることを探し、できることが見つかったら継続していけたらもっと早く復興できるはずです。 私はこのあくせす・ぽいんとに関わらせてもらうことで震災に意識を持ち続け、夏休みに東北にボランティアに行き、その縁で今回のカンボジアスタディーツアーにも参加できました。これからも震災の支援に携わりながら、自分自身も向上し続けたいなぁと思います。そして、自分も周りの人も遠くの人も、幸せになれるような生き方をしたいです。(文責:鷲野有花)

以上

ゆっぴー、ありがとう。゚☆,。・:*:・゚★o(´▽`*)/♪Thanks♪\(*´▽`)o゚★,。・:*:・☆゚